3連続大のあと、トイレを流しただけなのに…

10年以上前、まだ父、母、姉、私の4人揃って実家にいたころです。
父不在で、たまたま母と私と姉の3人連続でトイレで大をしたことがあります。
最後に姉がし終えて、トイレの水を流したときです。
「きゃー、トイレの水が上がってきている!!!」と叫びました。
慌てて、母と私が駆けつけると、あと、5cm、水位が上がったら、便器から便の混じった水が溢れてしまいます。
おそらく3人とも同じことを考えました。
ああすれば、おそらく水が流れて、溢れることはないだろう、と。
問題は誰がやるかです。
そして、ここで母と私は目を合わせ、うなずき、タッグを組みました。
母の「最後にしたのは、○○(姉の名)だから」と言って、姉の袖をまくりました。
姉もおおよそのことを察知し、「いや〜」となりますが、私も姉を押さえます。
その間にも水位は上がってきて、あと数cmで溢れるところまできていました。
母と私は「えい!!!!!」と、姉の腕を便器の中に突っ込みました。
姉は「あぁぁぁ!!!!!」と叫びましたが、諦めたのか、便器の奥を手でかき混ぜました。
すると、水はゴボボボボッ、ザーッといいながら、無事に下水の方へと流れていきました。
姉の腕を犠牲にトイレの平穏はなんとか保たれました。
タイミングが悪く、姉がやらざる終えない状況でしたが、その後、姉は次のように訴えてきました。
トイレが流れなかった原因は自分ではない!!!!!と。
そもそも便をする回数が父も含めて、最も多いのは………私です。
しかも私以外の3人はウサギタイプのさらっとしたタイプです。
トイレの奥で留まり、つまりやすい便をしているのは………私です。
つまり、あのとき溢れそうになったのは、長年の私の便が原因だと主張してきました。
私も含め、全員その通りだと納得はしましたが、手を入れずにすんでラッキーと流しました。
もちろん、心から姉には申し訳ないと思いました。
せめてもの償いとして、その事件からトイレ掃除は私の担当となり、奥まで届く、お高めのブラシまで自腹で買うことになりました。
トイレ掃除に関しては、かなり念入りに行う習慣が身につきました。
今では、2人とも結婚して、別々の家で暮らしていますが、トイレ掃除は欠かしません。
2度と起きないことを願って、今日もお手入れしています。